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アクセス解析に出てくる「アフリカ地区工業所有権機関」について調べてみた

忍者アクセス解析を使っているとたまーに目にする「アフリカ地区工業所有権機関」という文字。

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なんですかこれ。
怪しい。というより、なんか怖い・・・。
クラッカーに狙われている?

 

通常であれば日本(東京都)や日本(兵庫県)、アメリカ(Texas)、ブラジル(Sao Paulo)といったように国名と都市名が表示されます。(都市名は表示されないこともあるけどね。)

 

気になる。
ということで早速調査してみました。

 

■アフリカ地区工業所有権機関とは
まずは「アフリカ地区工業所有権機関」でググってみます。
TOPに出てくるのはアフリカ広域知的財産機関について書かれたWikipedia


アフリカ広域知的財産機関[1](アフリカこういきちてきざいさんきかん、英:African Regional Intellectual Property Organization、ARIPO)は、
英語圏を中心とするアフリカ諸国からなる知的財産権に関する国際機関である。加盟国における知的財産権の出願受付、登録などの業務を行う。本部はジンバブエのハラレ。

アフリカ広域知的財産機関 - Wikipedia


なにか関係あるのでしょうか?
他にもいくつか個人のブログでアフリカ~について言及されていますが、あまり有益な情報は得られず。
(取っ掛かりとしてこのサイトは参考になりました。)

 

更に調べを進めると、
独立行政法人 工業所有権情報・研修館が公開している資料を発見。
これによると、ARIPOの正式名はAfrican Regional Industrial Property Organization。

その日本語訳がアフリカ広域知的所有権機関になるようです。(P.197)
Regionalには広域、地域といった意味があるので、訳し方により広域・地区といったニュアンスの差が出たのでしょう。(でも、IntellectualとIndustrialは全然違うよな・・・。)
また、GoogleでARIPOと検索し表示されたARIPOのWebサイトと、上記の資料でARIPOのWebサイトして記載されているURLが同じです。

アフリカ地域工業所有権機関 P.323
アフリカ広域知的財産機関 P.1, 263
アフリカ広域工業所有権機関 P.70
アフリカ広域知的所有権機関 P.197

 

このことから、アフリカ地区工業所有権機関=アフリカ広域知的財産機関と考えて問題ないでしょう。
サイト毎どころか一つのPDF内ですら、アフリカ地域工業所有権機関、アフリカ広域知的財産機関、アフリカ広域工業所有権機関、アフリカ広域知的所有権機関と日本語訳にズレがありますが、つまるところ全てARIPOを意味しています。
でも、なぜこんなところからのアクセスが・・・。

 

google-proxyとは
次にIP/ホスト名について見ていきます。
今回「アフリカ地区工業所有権機関」として記録されていたアクセスログのIP / ホスト名は、66.249.82.220 / google-proxy-66-249-82-220.google.com です。
このIP/ホスト名をwhoisで調べるとGoogle所有のドメインであることが分かり、またgoogle-proxyという文字列からもプロキシを介してのWebアクセスであることが推測できます。

ではgoogle-proxyとは何か?
これはWebサイトにアクセスする際、Googleのプロキシを経由することにより画像をはじめとしたデータを圧縮するサービスです。
Google Chrome拡張機能である「データセーバー」をONにすることで利用することができます。
詳しくはこちらGoogleの公式サイトです。)

 

過去のアクセスログを見てみると、「アフリカ地区工業所有権機関」と表示されるアクセスは全てgoogle-proxyを経由していることも分かりました。


■再現してみる
ここまでの内容を踏まえると、google-proxyを経由したアクセスを忍者アナライズではアフリカ地区工業所有権機関として認識しているのではないか、と仮定することができます。

ということで、再現してみるためにGoogle Chromeにデータセーバーを追加し、有効化した上で自身のブログにアクセスしてみます。
するとやはり、自分自身のアクセスが「アフリカ地区工業所有権機関」として表示されています。
逆にデータセーバーを無効化し再度アクセスしてみると、今度はちゃんと日本と表示されました。


■まとめ
①アフリカ地区工業所有権機関=アフリカ広域知的財産機関=ARIPOである
②ARIPOは実在する組織であり、アフリカ地域における知的財産関連を管理している国際機関である
③アフリカ地区工業所有権機関として表示されるIP/ホストは実際には全てGoogle所有のものである(2017/5/21時点)
google-proxyはGoogle Chromeのデータセーバー機能を有効にすることで利用できる

 

なぜ忍者アナライズはgoogle-proxyからのアクセスをアフリカ地区工業所有権機関として認識しているのかは疑問が残るけど・・・。
恐らく、66.249.64.0/19に含まれるIPの所有者がgoogle以前はARIPOであり、忍者アナライズ側は以前の情報のまま更新していない、とかじゃないでしょうか。

 

とにかく、「アフリカ地区工業所有権機関=怪しい!」ではない、ということが分かってめでたしめでたし。